大正製薬グループのあゆみ

私たちは、創業から一貫して生活者の健康をサポートすることを目指し、
時代の変化にあわせて革新を続けています。

Part 1: 1912-1960

礎を築く

日本の医療水準や人々の栄養状態がまだ十分ではなかった20世紀初頭、当社は大衆薬で病気の予防と健康増進を支援しようと創業しました。
第二次世界大戦後はいち早い復興を目指し、工場に新技術を導入して製品を拡充するほか、医療用医薬品の販売も開始しました。やがて民間放送が始まりテレビが急速に普及すると、親しみやすいシンボルマーク「ワシのマーク」を活用した広告宣伝で、大正製薬の名は一気に知られるようになりました。

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  • 1912

    人々の病気予防・健康増進のために

    当時、国民病だった脚気や結核を予防するため、輸入に頼らない滋養強壮剤の製品化を目指して大正製薬所が創業しました。
    薬の流通は問屋を介して行われるのが一般的でしたが、当社は独自の直販取引体制を確立し、販路を拡大しました。この戦略があってこそ、大衆薬分野における基盤を不動のものにしていくことになります。

    大正製薬所創業

  • (1918年 第一次世界大戦終戦)

  • 1927

    生活者に寄り添った「服みやすさ」で支持を獲得

    創業から次々と大衆薬を発売していきます。そうしたなか、滋養強壮剤や小児風邪薬、小児胃腸薬などに続き大正製薬を代表するロングセラー製品の一つ、鎮咳去痰薬「パブロン」を発売しました。「パブロン」の名称は、Pan(すべての)とBronchitis(気管支炎)との合成語で、「すべての咳に」という意味です。当社の製品は、その「服みやすさ」で生活者の方々から大きな支持を集めました。

    パブロン

  • (1945年 第二次世界大戦終戦)

  • 1948

    商号を<大正製薬株式会社>と改称しました。

  • 1953

    皮膚病薬「ダマリン」を発売しました。著しい薬効が皮膚科医にも注目されて大ヒットとなり、後の医療用医薬品分野進出の足がかりとなりました。

    ダマリンL

  • 1955

    「ワシのマーク」で広く知られる存在に

    当社のシンボルマークとしてワシのマークを商標登録し、製品の広告宣伝にて活用し始めました。誰にもわかりやすくインパクトのあるこのマークで、大正製薬の知名度は一気に上昇しました。

    ワシのマーク

  • 1957

    目薬「アイリス」を発売しました。のちにシリーズ展開し、ロングセラー製品に成長しました

    アイリス

  • 1957

    成長機会をとらえ、医療用医薬品の製造を開始

    国民全員を対象とした国民健康保険への加入が進むにつれ、医薬品の需要が一気に増加しました。製薬業界の成長を見据えた当社は、医療用医薬品への進出を決意します。医療用皮膚病薬「ダマリン」の実績をベースに、皮膚科分野で初の医療用医薬品となる乾癬治療薬「ソリオン」を発売しました。

    ソリオン

  • 1960

    鎮痛剤「ナロン」を発売しました。以降、当社の代表的な鎮痛剤ブランドとして定着していきました。

    ナロン

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Part 2: 1961-2001

成長する

1960年代、高度経済成長期を迎えた日本では、仕事や暮らしに活気があふれるとともに健康へのニーズが高まります。そうした社会状況を背景に、ドリンク剤「リポビタンD」が空前の大ヒットを記録しました。当社は大衆薬メーカーとしてゆるぎない地位を確立していきます。
1970年代は長引く大不況のなかで営業体制の整備を図り、1980年代には研究開発力の強化に注力しました。そして、海外との事業提携や医療用医薬品事業の拡大を推進し、総合医薬品メーカーとしての地歩を固めていきます。

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  • 1962

    ドリンク剤文化を生み、大衆薬のトップランナーへ

    「薬は苦いもの」というイメージがあった当時、大正製薬が販売していた栄養ドリンクは「味がいい」と評判でした。そこで、おいしさをさらに追求し、いつでも誰でも気軽に飲める「リポビタンD」を発売しました。生活者の方々の健康意識や嗜好品志向が芽生え始めていた時代にマッチし、大ヒットしました。ドリンク剤文化を創りだし、大衆薬分野のトップランナーとなりました。

    リポビタンD

  • 1963

    台湾から海外事業を開始

    「リポビタンD」を台湾で発売しました。1965年にはタイへの輸出を開始し、以降、東南アジアを中心に販売を拡大しました。

    リポビタンD(台湾)

  •  

    (1964年 東京オリンピック開催)

  • 1967

    消炎鎮痛剤「オパイリン錠」を発売し、整形外科分野に進出しました。

    オパイリン錠

  • 1974

    国際競争力を強化するため、研究領域を拡大

    医療用医薬品分野での確固たる基盤確立と、国際競争力の強化を目指し、大宮工場敷地内に総合研究所を建設しました。バイオテクノロジー分野での研究をスタートしました。

    総合研究所

  • 1978

    現代人の胃腸トラブルを解決

    幅広い症状で効果を発揮する胃腸薬「大正漢方胃腸薬」を発売しました。年末年始などの服用シーンを想起させる宣伝キャンペーンも功を奏し、大ヒットとなりました。

    大正漢方胃腸薬

  • 1984

    胃潰瘍治療薬「ソロン」を発売し、内科領域に参入しました。翌年に胃炎への効能が追加され、売上が拡大しました。

    ソロン

  • 1985

    財団法人上原記念生命科学財団を設立

    将来ある若手が経済的理由で研究を断念することがあってはいけない――。そんな思いから、財団法人上原記念生命科学財団を設立しました。日本の生命科学研究発展のため、また人々の健康と福祉の向上のために、研究への助成などを開始しました。

  • 1988

    加州大正製薬株式会社を設立し、北米でのドリンク剤販売を開始しました。

    リポビタン(北米)

  • 1988

    慢性動脈閉塞症などに用いる末梢循環改善剤「パルクス注」を発売しました。

    パルクス注

  • 1991

    自社開発で世界水準の抗生物質を発売

    世界的水準でのオリジナルな抗生物質の創製は至難とされた時代に、国際レベルの抗生物質「クラリス錠」を発売し、研究開発部門の高い水準を示しました。
    発売以降、適応の追加や製剤の改良を重ね、世界各国で販売されるまでに成長しました。

    クラリス錠

  • 1992

    長年築き上げてきたドリンク剤開発技術と生薬研究をもとに、ドリンク剤「ゼナF-II」を発売しました。

    ゼナF-II

  • 1997

    有力ブランド獲得で競争力を向上

    市場が成熟化するなか、製品の伝統や信頼性、高品質で差別化を図るため、有力ブランドを買収していく戦略を推進していきます。そうしたなか、P&Gグループから便秘薬「コーラック」の事業を承継しました。

    コーラック

  • 1999

    規制緩和で「リポビタンD」の売上が一気に拡大

    これまで「リポビタンD」などのドリンク剤は「医薬品」表示で、薬局・薬店でしか販売されませんでしたが、医薬品販売の規制緩和によって「医薬部外品」へ。コンビニやスーパー、自動販売機などでも取り扱いが始まり、人々にとって「リポビタンD」はさらに身近な存在になりました。

    リポビタンD 自動販売機での取り扱い

  • 1999

    日本初の発毛剤「リアップ」で新たな市場を創出

    米国アップジョン社の発毛促進剤「ミノキシジル」にいち早く着目していた当社は、1985年の技術導入契約締結から実に14年の歳月を経て、日本初の壮年性脱毛症における発毛剤「リアップ」を発売しました。医療用医薬品としての実績を経ず、OTC医薬品として認められたことから、日本初のダイレクトOTC医薬品となりました。

    リアップ

  • 2001

    非ステロイド性消炎・鎮痛剤「ロルカム錠」を発売しました。「クイックリリース技術」により血中濃度の速い立ち上がりを実現しました。

    ロルカム錠

  • 2001

    大正R&D USA株式会社を設立し、米国でも医療用医薬品の開発を開始しました。

    大正R&D USA株式会社

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Part 3: 2002-

進化する

世界的な不況を背景に、製薬業界では大手企業によるM&Aや企業再編が活発に行われました。
そうしたなか当社は、国内外の競争力を高めるため、OTC医薬品のブランド買収、健康食品や通販事業への進出、他社との業務・資本提携、アジアにおけるOTC医薬品事業などを積極的に推進していきます。セルフメディケーション事業と医薬事業を両輪とし、人々の健康をトータルサポートするグローバル企業へと進化を続けています。

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  • 2002

    鎮咳去痰剤(のど飴)カテゴリーでシェアNo.1へ

    米国のP&G社(The Procter & Gamble Company)から、世界的なブランド「ヴイックス」を獲得しました。日本の鎮咳去痰剤(のど飴)カテゴリーでシェアNo.1を実現し、以降「ヴイックスのど飴」などラインアップを拡張しています。

    ヴイックス

  • 2003

    製薬会社だからできる、食での健康サポートを

    人々の暮らしが豊かになる一方、運動不足や食生活の乱れなどから生活習慣病が増加していきます。こうした社会課題に対し、医薬品メーカーとして、安全性と有効性をベースにした製品開発で人々をサポートしようと、健康に関連した食品のトータルブランド「Livita」(リビタ)を発表しました。この頃から、セルフメディケーション事業の周辺領域として食品展開を強化していきました。

    リビタ ロゴ

  • 2005

    髪の悩みを抱える女性の声に応え、女性用発毛剤「リアップレディ」を発売しました。

    リアップレディ

  • 2005

    日本でのノウハウを活用してアジアでOTC医薬品事業を推進するなか、タイで「パブロン」「大正漢方胃腸薬」を発売しました。

    パブロン、大正漢方胃腸薬(タイ)

  • 2006

    通販事業を開始し、情報発信をより積極的に

    生活者の購買スタイルへの対応と販売チャネル拡大のため、通信販売専用サイト「大正製薬ダイレクト」を開設しました。科学的データに基づいた製品の特長や、生活者にとって役立つ情報をわかりやすく発信することにもより力を入れるようになりました。

    大正製薬ダイレクト

  • 2006

    マレーシアで「パブロン」「大正漢方胃腸薬」を発売しました。「パブロン」は症状別のシリーズで展開しています。

    パブロン、大正漢方胃腸薬(マレーシア)

  • 2007

    咽頭・喉頭炎治療などに用いるキノロン系経口合成抗菌剤「ジェニナック錠」を発売しました。

    ジェニナック錠

  • 2008

    百貨店、伊勢丹との共同開発商品で、和漢素材やハーブを長年研究してきた大正製薬独自処方のハーブ濃縮飲料「密-hisoca-」を発売。
    美容に敏感な女性から支持を集めました。

    密-hisoca

  • 2008

    整腸剤領域のトップブランド獲得

    「ビオフェルミン」の製造会社であるビオフェルミン製薬を連結子会社化しました。当社がこれまで製品を持っていなかった整腸剤領域における日本でのトップブランドを獲得しました。

    新ビオフェルミンS錠

  • (2008年 リーマンショック)

  • 2009

    アジア地域のOTC医薬品事業に、本格的参入

    今後成長が見込まれるアジア地域でのセルフメディケーション事業を強化していくため、米国BMS社(Bristol-Myers Squibb)が保有する、アジアにおけるOTC医薬品の商標権とBMSI社(PT Bristol-Myers Squibb Indonesia Tbk)株式を取得し、連結子会社化しました。

  • (2011年 東日本大震災発生)

  • 2011

    中外製薬との共同開発で、骨粗鬆症治療剤「エディロール®カプセル」を発売しました。活性型ビタミンD3製剤としては日本国内で22年ぶりの新薬でした。

    エディロールカプセル

  • 2011

    M&Aでアジアでの事業基盤を拡大

    マレーシアの医療用皮膚病薬領域でトップシェアを誇るHOE社(Hoepharma Holdings Sdn. Bhd.)の全株式を取得しました。同社はアジアを中心に世界40カ国で製品を販売しています。このM&Aにより、マレーシアでのセルフメディケーション事業に本格参入し、アジア地域の事業を拡大しました。

    ホウ製薬ホールディングス株式会社

  • 2011

    東南アジアでの有力ブランド獲得

    東南アジア市場をさらに開拓するため、米国のJ&J社(Johnson & Johnson)がフィリピン・インドネシア・タイで保有していた乗り物酔い止め薬「Bonamine®」「Dramamine®」のブランド資産を取得しました。

    Bonamine®

  • 2011

    国内外での持続的成長を目指し、大正製薬ホールディングス株式会社を設立しました。

  • 2012

    日本の医薬品メーカー、トクホンを完全子会社化しました。同社が持つ、OTC医薬品と医療用医薬品の外用剤市場での実績を活用できる体制を構築しました。

    トクホン ロゴ

  • 2012

    北米地域での事業拡大に向けて

    2002年からドリンク剤を販売していたメキシコで、地場の製薬企業、CICSA社など4社の株式を取得し、OTC 医薬品事業に本格参入しました。CICSA 社の販売ネットワークと生産設備を活用し、北米地域 にも事業を拡大しました。

  • 2012

    タイでの事業基盤を強化

    ドリンク剤事業のパートナーであるオソサパ社と、タイにおけるOTC 医薬品事業を統合し、ドリンク剤とOTC医薬品の両事業を展開する大正オソサパ製薬株式会社を設立しました。

  • 2012

    米国シェリング・ブラウ社が展開し、日本でも長年親しまれていたUVケアブランド「コパトーン」を獲得しました。

    コパトーン

  • 2013

    持田製薬と販売契約を締結し、中性脂肪異常改善薬「エパデールT」を発売しました。

    エパデールT

  • 2013

    高齢化社会で求められる、新たな骨粗鬆症治療剤を発売

    1カ月に1 回の投与で骨量を増加させ、骨折の発生を抑制するビスホスホネート系の骨粗鬆症治療剤「ボンビバ静注」を中外製薬と共同開発しました。

    ボンビバ静注

  • 2014

    自社開発の2型糖尿病治療薬で、早期治療に貢献

    糖尿病治療薬の研究を開始してから7年、自社で創製、開発、製造販売承認を有する「ルセフィ錠」を発売しました。1日1回投与で、24時間血糖値をコントロールします。尿に糖を排出して血糖値を下げる「SGLT2阻害剤」です。

    ルセフィ錠

  • 2014

    フィリピンにおける有力ブランド獲得

    スイスのRoche社がフィリピンにおいて保有していた消炎鎮痛薬「Flanax®」の商標権等のブランド資産を取得しました。

    Flanax®

  • 2014

    セルフメディケーション事業における食品領域として、ダイエットサポート飲料「コバラサポート」を発売し、翌2015年には炭酸飲料「RAIZIN」を発売しました。

    コバラサポート、RAIZIN

  • 2016

    化粧品メーカー、ドクタープログラムの株式を取得しました。

  • 2016

    患者様の痛みを和げる貼付剤で、QOL向上へ

    グループ会社であるトクホンとの共同開発により、変形性関節症治療における貼付剤「ロコアテープ」を発売しました。

    ロコアテープ

  • 2017

    世界で販売されているロラタジンのスイッチOTC 医薬品である鼻炎治療薬「クラリチン®EX」を発売しました。医療用医薬品と同量・同成分を配合しています。

    クラリチンEX

  • 2019

    アジア市場での医薬品事業をさらに強化

    国際競争力を高めるため、2016年にベトナムの製薬企業、DHG社(Duoc Hau Giang Pharmaceutical JSC:ハウザン製薬)の株式を取得しました。今後、アジア市場における医薬品事業のさらなる強化を目指し、DHG社(ハウザン製薬)を連結子会社化しました。

    DHG社(ハウザン製薬) ロゴ

  • 2019

    スキンケア領域の育成

    2018年にTAISHO BEAUTY ONLINEを開設し、美容食品から化粧品まで幅広い製品の取り扱いを開始しました。新たに、保湿美白スキンケアブランド「アドライズ」を発売し、女性の美と健康のサポートをさらに推進しています。

    アドライズ

  • 2019

    欧州における強固な事業基盤を獲得

    鎮痛剤や感冒薬のカテゴリーにおいてトップブランド製品を有するフランスのUPSA社の株式を取得しました。欧州における強固な事業基盤を獲得し、当社が持つ日本・東南アジアの事業基盤との地域的な補完関係を構築しました。

    UPSA社 ロゴ

  • 2020

    「リポビタン」ブランドから、日常生活で手軽にエネルギーチャージができる「リポビタンゼリー」や、疲労回復などを目的とした錠剤タイプの「リポビタンDX」を発売しました。

    リポビタンDX

  • 2021

    ビオフェルミン製薬を完全子会社化しました。

    ビオフェルミン製薬ロゴ

  •      
  • 2022

    ナノボディ®製剤で関節リウマチの治療に貢献

    一般的なIgG抗体の約1/4の分子量と血中半減期の延長により、4週に1回の治療を可能にした抗TNFα阻害薬「ナノゾラ」を発売しました。高い炎症組織への移行性と早期からの臨床効果で、関節リウマチの新たな治療選択肢を提供します。

    ナノゾラ

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