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市場動向と事業の取組み

セルフメディケーション事業

2017年3月期における国内OTC医薬品市場は、解熱鎮痛剤や鼻炎治療剤など、一部に好調なカテゴリーがあったものの、インバウンド(訪日外国人旅行)消費による売上増加の影響が一巡し、総体的にはほぼ前期並みに推移しました。OTC医薬品を取り巻く環境を見ると、日本の人口は長期的な減少傾向にあり、少子高齢化が急速に進んでいます。2025年には、いわゆる「団塊の世代」が全て75歳以上となる超高齢社会になり、人口構造の変化が社会保障費の負担等の大きな影響を生じさせ、今後も増え続けると見られています。このような動きのもと、国策となったセルフメディケーションの浸透に対する期待は募り、OTC医薬品が果たすべき責務はますます重要になっています。そうした事業環境の中で、セルフメディケーション事業部門は、「健康で美しく老いたい」という生活者のニーズに対応すべく、製品開発面では生活者の健康意識の高まりや変化に対応した新しい領域・新しいコンセプトの商品開発にも積極的に取り組んでいます。
医療用医薬品をOTC医薬品へ転用するスイッチOTC医薬品については、これまでなかなか進んでいませんでしたが、スイッチ化促進に向けた新スキームが動き出しています。さらに、2017年1月から、スイッチOTC医薬品購買費用が所得控除対象となる「セルフメディケーション税制」が施行され、生活者の選択肢としての裾野が広がっていくと思われます。
一方、OTC医薬品以外でも、2015年4月から「機能性表示食品制度」が始まり、特定保健用食品以外にも、分かりやすく機能が表示された商品が増えています。また、「ビタミン含 有保健剤(医薬部外品)の製造販売承認基準の見直し」が進み、今後新たな訴求も可能となる見込みです。
変わりゆく環境の中で、生活者の健康と美に対する意識は高まっており、そのニーズはますます変化しています。セルフメディケーション関連市場は、現在ダウントレンドにあるものの、これら一つひとつのニーズに応えていくことで、市場を拡大するチャンスは十分にあると考えています。そのためには、生活者の動きや声を的確にとらえ、結果として購買行動を促す新たなマーケティング活動が求められています。

国内 OTC医薬品市場の推移 (3月 31日 に終了した会計年度)


セルフメディケーション事業:事業内容

医薬事業

2017年3月期の国内の医療用医薬品市場は、新薬の創出が困難になりつつある中で、2016年4月に実施された薬価改定の影響、及び前期のC型肝炎治療剤市場などにおける新薬の普及からの反動のため、約10兆4千億円(前期比3.8%減・薬価ベース)と減少しました。一方で、長期収載品における後発医薬品の使用促進など医療費適正化のための諸施策の影響が顕著に表れており、後発医薬品のシェアは年々伸び続けています。このような状況において製薬企業として医薬事業を今後も展開していくためには、ますますオリジナリティの高い新薬の創出力が必要となります。

医薬事業ではきめ細かい医薬品の情報提供の強化や新薬の創出力を高めるため、国内医療用医薬品の販売会社として、富山化学工業と合弁で大正富山医薬品を設立しています。この提携により、連結子会社である大正製薬が研究開発し上市させた新薬と、富山化学工業から創出された新薬の両方を大正富山医薬品が販売することが可能になりました。





国内医療用医薬品市場の推移 (3月31日に終了した会計年度)

大正富山医薬品:
主要カテゴリの市場シェア(3月31日に終了した会計年度)(薬価ベース)*1

*1 Copyright© 2017 Quintiles IMS.
出所:IMS-JPM 2002年4月~2017年3月MATより作成、無断転載禁止
*2 市場規模はビタミンD剤(A11C2)のうち、アルファカルシドール、カルシトリオール、エルデカルシトールの売上合計
*3 骨粗鬆症及関連疾患用ビスホスホネート製剤(M05B3)、SERMS(G03J0)、副甲状腺ホルモン及び類似物質
(H04E0)、カルシトニン製剤(H04A0)、その他の骨カルシウム調整剤(M05B9)の売上合計
*4 全身性抗菌剤(J01)市場販促会社別
*5 市場規模はアルプロスタジル、アルガトロバンの売上合計


医薬事業:事業内容