トップページ > ニュースリリース > 2016年度上原記念生命科学財団 上原賞・各種助成金受賞者決定のお知らせ

2016年度上原記念生命科学財団
上原賞・各種助成金受賞者決定のお知らせ

2016年12月20日

公益財団法人上原記念生命科学財団(東京都豊島区、理事長:上原明/大正製薬ホールディングス株式会社代表取締役社長)は、12月20日(火)に開催した理事会において、2016年度上原賞・各種助成金贈呈対象者を決定しましたのでお知らせいたします。
今年度の上原賞は2件(うち1件は共同受賞)、各種助成件数は368件、助成金総額(上原賞副賞を含む)は12億4,790万円です。

上原賞 2件(3名) 副賞1件 2,000万円     
※掲載は五十音順

  • ○一條 秀憲氏 東京大学 大学院薬学系研究科教授
    対象となった研究業績 : 「新たなストレスシグナル機構の発見から創薬基盤形成へ」
  • ○共同受賞
    小川 誠司氏 京都大学 大学院医学研究科教授
    宮野  悟 氏 東京大学 医科学研究所教授

    対象となった研究業績 : 「先端ゲノミクスによる癌の分子基盤の解明」

各種助成金 368件 12億790万円

研究助成金 (1件500万円)
90件 4億5,000万円
研究推進特別奨励金 (1件400万円)
10件 4,000万円
研究奨励金 (1件200万円)
90件 1億8,000万円
海外留学助成金リサーチフェローシップ
82件 2億6,450万円
海外留学助成金ポストドクトラルフェローシップ
38件 1億4,220万円
その他
・特定研究助成金 19件 6,900万円
・国際シンポジウム開催助成金 29件 2,800万円
・来日研究生助成金 10件 3,420万円

公益財団法人上原記念生命科学財団は、1985年の設立以来、今年度で32年目となります。
2016年度までの生命科学に関する諸分野の研究に対する助成(上原賞含む)は約8,700件、約267億円になります。

上原記念生命科学財団のホームページはこちらをご覧ください。

上原賞受賞者
(五十音順)

受賞者氏名
一條 秀憲(イチジョウ ヒデノリ)歯学博士
所属機関および役職
東京大学大学院薬学系研究科教授
略歴
昭和33年 9月 4日生
昭和60年 3月 東京医科歯科大学歯学部卒業
平成 2年 3月 東京医科歯科大学大学院歯学研究科博士課程修了
平成 2年 4月 Ludwig癌研究所Uppsala Branch留学
平成 4年 4月 東京医科歯科大学歯学部口腔病理学講座 助手
平成 7年 4月 癌研究会癌研究所生化学部 研究員
平成 9年 5月 癌研究会癌研究所生化学部 主任研究員
平成10年 2月 東京医科歯科大学歯学部歯科理工学第二講座 教授
平成12年 4月 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科分子情報伝達学分野 教授
平成14年 9月 東京大学大学院薬学系研究科細胞情報学教室 教授
(東京医科歯科大学兼任 ~平成15年4月)
平成24年10月 東京大学創薬オープンイノベーションセンター センター長
(兼任 ~平成27年3月)
平成25年10月 東京大学大学院薬学系研究科
ワンストップ創薬共用ファシリティセンター センター長(兼任)
平成27年 4月 東京大学創薬機構 機構長(兼任)
平成27年 4月 東京大学 教育研究評議員(兼任)
受賞対象となった研究業績
新たなストレスシグナル機構の発見から創薬基盤形成へ
生体の恒常性維持に関わる細胞生物学的ストレス(酸化ストレス、浸透圧ストレス、小胞体ストレス等)の受容・認識の鍵となるオリジナルな分子群に焦点を当て、ストレス受容から細胞応答に至る一連のシグナル伝達機構の解明に基づく新しい創薬基盤形成に貢献した。ストレス応答性MAPキナーゼの最上流に位置するASK1遺伝子を発見し、さらにチオレドキシンとの複合体として機能することを明らかにした。この発見はシステイン酸化による分子間相互作用によるシグナルのON/OFFという、酸化ストレスシグナルにおける普遍的なメカニズムを世界で初めて提唱したものである。また、浸透圧応答を可能にするASK3の機能解析やSOD1-Derlin-1相互作用による小胞体ストレス応答、ミトコンドリアストレスセンサーとしてのPGAM5の切断機構の解析など、細胞のストレス応答に関与する鍵分子の同定と先駆的解析を行った独創的な研究業績である。

受賞者氏名(写真左)
小川 誠司(オガワ セイシ)医学博士(共同受賞)
所属機関および役職
京都大学大学院医学研究科教授
略歴
昭和37年 8月12日生
昭和63年 3月 東京大学医学部医学科卒業
昭和63年 6月 東京大学医学部附属病院 内科研修医
平成 4年 3月 東京大学大学院医学系研究科臨床第一医学専攻修了
平成 5年 4月 東京大学医学部附属病院 非常勤医員
平成 8年 2月 日本学術振興会 特別研究員
平成 9年 4月 東京大学医学部附属病院第三内科 助手
平成14年 9月 東京大学医学部附属病院造血再生医療寄付講座 特任准教授
平成18年10月 21世紀COEプログラム 特任准教授
平成20年 4月 東京大学がんゲノミクスプロジェクト 特任准教授
平成25年 4月 京都大学大学院医学研究科腫瘍生物学 教授
受賞者氏名(写真右)
宮野 悟(ミヤノ サトル)理学博士(共同受賞)
所属機関および役職
東京大学医科学研究所教授
略歴
昭和29年12月 5日生
昭和52年 3月 九州大学理学部数学科卒業
昭和54年 3月 九州大学大学院理学研究科数学専攻修士課程修了
昭和54年 5月 九州大学大学院理学研究科数学専攻博士後期課程中退
昭和54年 6月 九州大学理学部 助手
昭和59年 4月 理学博士(九州大学)
昭和60年 4月 アレクサンダー・フォン・フンボルト財団 研究員
昭和62年12月 九州大学理学部 助教授
平成 5年 3月 九州大学理学部 教授
平成 8年 4月 東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター センター長
DNA情報解析分野・シークエンスデータ情報処理分野 教授
受賞対象となった研究業績
先端ゲノミクスによる癌の分子基盤の解明
小川誠司博士(腫瘍生物学)、宮野悟博士(情報科学)は、長年にわたる共同研究を通じて、広範ながん種における網羅的なシーケンス解析によるがんのゲノム・エピゲノム異常の全容解明に大きく貢献した。骨髄異形成症候群における体細胞変異の研究では、全エクソン解析によるRNAスプライシング因子の体細胞変異の同定を通じて変異スプライシング因子によるRNAスプライシングの異常がヒト発がんに関与することを初めて明らかにした。続いて、SETBP1変異やCohesin複合体変異、CTCF変異等、慢性骨髄系腫瘍の主要な遺伝子異常を次々に解明する一方、腎淡明細胞癌や低悪性度脳腫瘍、末梢T細胞リンパ腫、成人T細胞白血病など、広範ながん種について、その発症に関わる遺伝子異常の全体像とこれらの変異に基づく発がんの分子メカニズム解明において画期的な研究成果を挙げた。一連の成果は、大量シーケンス技術に代表される先端ゲノミクスとコンピュータサイエンス・情報サイエンスを融合した、癌研究における次世代の方向性を示した先進的な研究業績である。

ニュースリリース一覧

グループ会社のニュースリリース