2018年3月14日

上原記念生命科学財団
2018年度より、生命科学と情報工学等との融合研究を新たな助成領域として設置

公益財団法人上原記念生命科学財団(東京都豊島区、理事長:上原明/大正製薬ホールディングス株式会社代表取締役社長)(以下:当財団)は、2018年度より、上原賞と各種助成金贈呈の対象として従来の生命科学領域に加えて、生命科学と情報工学・工学・材料学等との融合研究を新たな助成領域「新領域4.0」として設置することを、3月9日(金)の理事会で決定しました。

生命科学関連の公益財団として、生命科学と情報工学等との融合研究領域を助成対象として設置するのは、国内で初めてのことになります。

当財団では、これまでは生命科学領域を大きく3つの領域(注)に区分し助成を行ってまいりました。
(注) (1)健康科学・薬学領域、(2)基礎医学・基礎生命科学領域、(3)臨床医学領域

今後、IT技術やAIを活用した第4次産業革命が進捗していく中、生命科学の研究ステージも、従来の3領域に加え、情報工学・工学・材料学等の優れた研究や技術との融合が不可欠であり、新領域へと展開が広がっていくと考えられます。
これらの融合研究を4つ目の「新領域4.0」としてとらえて、日本の生命科学の更なる発展に貢献することを目的に、研究助成領域を新設しました。

「新領域4.0」を含めた2018年度の各種助成金の募集は、本年6月より開始します。

○公益財団法人 上原記念生命科学財団の概要
当財団は、1985年2月に、故上原正吉(元大正製薬㈱社長、会長)の足跡を記念し、参議院議員、科学技術庁長官などの要職を通し日本の福祉の向上、科学技術の進展、生命科学の発展に尽力してきた故人の遺志を反映するために設立され、妻である故上原小枝(元大正製薬㈱社長、会長)が初代理事長に就任し、礎を築きました。
一貫して生命科学に関する諸分野の研究を奨励、国民の健康と福祉の向上に努めることを趣旨とし活動を続け、2017年度の基本財産が約1,500億円、年間事業費が約16億円と、生命科学の領域では、日本で最大規模の財団に成長しました。

設立以来、33年目となる2017年度までの、累計の助成件数(上原賞含む)は約9,200件、助成総額は約282億円になります。

名称

公益財団法人 上原記念生命科学財団
http://www.ueharazaidan.or.jp

住所

東京都豊島区高田3丁目26番3号

代表者

理事長 上原 明(大正製薬ホールディングス(株)代表取締役社長)
※第3代理事長

設立年月日

1985年2月19日付厚生省認可に基づき設立
2010年2月1日公益財団法人に移行

事業内容

(1)生命科学に関する分野の
 (イ)研究に対する助成
 (ロ)研究業績に対する褒賞
 (ハ)研究者の派遣及び招聘並びにその助成
 (ニ)研究会、講演会及びシンポジウムの開催並びにその助成
 (ホ)研究成果の刊行及びその助成
(2)その他財団の目的達成のために必要な事業

[参考資料]

2017年度 上原賞及び各種助成金贈呈の概要 (2017年12月発表、2018年3月贈呈)

2017年度は、2016年11月に、第2代理事長であった上原昭二氏(現大正製薬㈱名誉会長)から大正製薬ホールディングスの株式210万株が寄付されたことにより、財団の基本財産と事業費が拡充、上原賞副賞が2,000万円から3,000万円に増額されたのをはじめ、各種助成金の件数(370→420)と助成金総額(12億4,320万円→15億1,650万円)も増加しました。

(1)上原賞 2名 副賞 3,000万円 (1件につき)

○松本邦弘氏 名古屋大学 大学院理学研究科名誉教授
対象となった研究業績 : 「動物の発生・分化を制御する情報伝達機構の解明」

○宮脇敦史氏 理化学研究所 脳科学総合研究センター副センター長
対象となった研究業績 : 「バイオイメージングの医学応用的開発研究」

各種助成金合計 420件 15億1,650万円 (上記、上原賞含む)

研究助成金 (1件500万円)

100件 5億円

研究推進特別奨励金 (1件400万円)

10件 4,000万円

研究奨励金 (1件200万円)

110件 2億2,000万円

海外留学助成金リサーチフェローシップ

87件 3億4,790万円

海外留学助成金ポストドクトラルフェローシップ

54件 2億2,320万円

その他

・特定研究助成金20件 7,000万円

・国際シンポジウム開催助成金28件 2,750万円

・来日研究生助成金10件 3,420万円